仮想通貨は、ユーザー同士が直接やり取りをすることもできます。

保管や送金を安全に行うためには、ウォレットを作っておくことが必要です。ウォレットとは、英語で財布を意味し、仮想通貨の世界でも財布の役割を果たしています。

ここでは、ウォレットの種類とそれぞれの特徴について、紹介します。

 

ウォレットの種類

ウォレットの種類は、大きく分けて3つ。

クライアント型・オンライン型・オフライン型です。3種類のウォレットは、使い勝手や安全性を見極めて自由に選べばOK。

クライアント型のウォレットは、さらに2タイプに分かれているため、実質5タイプの中からお好みでウォレットを選べることになります。

法定通貨では、1つの財布でお金を管理している人がほとんど。

仮想通貨では、財産が増えてきたら、複数のウォレットに分散することが安全対策になる場合もあります。

 

クライアント型のウォレット

クライアント型のウォレットは、さらに完全型と簡易型に分離。専用のソフトウェアをデバイスにインストール後、デバイス上で仮想通貨を管理します。

完全型のクライアントでは、ブロックチェーン上にある全取引のデータをダウンロード。

仮想通貨が誕生してからの全取引履歴がダウンロードされるため、大容量を受け止めるだけのハードディスクの余裕が必要です。

基本的にはパソコン上で管理するのに適したウォレットで、スマホではダウンロードした容量を保管しきれません。

逆に、簡易型のクライアントは、ライトウォレットとも呼ばれる軽さが特徴。過去の全取引をダウンロードする必要はないため、完全型とは違い、スマホにも適しています。

 

オンライン型のウォレット

オンライン型のウォレットは、文字通り、インターネットのブラウザ上で管理します。

プライベートキーをウォレットプロバイダーに預けることから、ハッキング被害防止のためにセキュリティ対策が必要。

パスワードの設定時には、難解にするだけでなく、二段階認証を有効にするなど、厳重に気を遣うことが大切です。

オンライン型のウォレットに預ける仮想通貨は、少額にとどめておくのが賢明。

理由は、自分のプレイベートキーを盗まれる、あるいはプロバイダーごと被害に遭うといった、二重にハッキングされるリスクがあるためです。

 

オフライン型のウォレット

オフライン型は、別名コールドストレージ。

インターネットに接続されていない環境、紙に印刷しておくなどの保管方法があり、ハッキングされる恐れこそないものの、物理的な紛失を招く心配があります。

プライベートキーを失くすのに等しく、保管している全仮想通貨がゼロになってしまうこともあるのです。プライベートキーは、それほど重要な暗号。

パブリックキーと組み合わせて、はじめてウォレット内の仮想通貨を使うことができるため、紛失しないように気を付けなければなりません。

 

ウォレットはそれぞれ一長一短

各ウォレットの特徴には、メリットもデメリットもあります。

ある人にとっては長所となるポイントも、別の人にとっては短所となるポイントかもしれません。長所も短所も踏まえたうえで、ウォレットを選ぶことが大切です。

最も肝心なのは、扱いやすいこと。それでいて、安全性が高いことが、ウォレットを選ぶときに優先ポイントです。